部分的に矯正したい

「気になる部分だけ矯正がしたい」「前歯のズレを治したい」といった方も少なくありません。部分矯正は、気になる前歯の部分を動かして歯ならびを整える治療法です。ワイヤー矯正の場合には、全体の歯にブラケットを付ける必要がなく、必要な部分に装置を装着するため、違和感が少ないのが特徴です。

その他にも、全体的に歯を動かす全体矯正に比べて部分矯正は治療期間が短く、患者さんの負担が少なく矯正中も快適に過ごしやすいといった特徴があります。部分矯正の詳しいメリットについては、次から紹介します。

全体矯正の治療期間は、2年〜3年ほどが一般的です。一方で部分矯正は、歯を動かす距離が短く、必要な部分だけを整えるため、治療が数ヶ月〜数年と短い期間で完了できます。「結婚式までに歯並びを整えたい」「大切なイベントまでに気になる部分をキレイにしたい」といった人生においての大切なターニングポイントには理想の歯ならびで過ごすことが可能です。

矯正治療費は、装置料や歯科医師の技術料などにかかります。矯正装置を付ける範囲や治療期間が短い部分矯正は、全体矯正に比べて患者さんの治療費負担を軽減できます。

表側ワイヤー矯正では、必要な部分だけにブラケットとワイヤーの装置を付けて歯ならびをキレイにしていきます。
金属の装置を使用したワイヤー矯正が一般的ですが、白い色の「セラミックブラケット」を使用することで目立ちにくくした状態で矯正治療が可能です。また、ワイヤー矯正は、細かい動きを得意としているため、最終的な仕上がりが美しいのが特徴です。

マウスピース矯正は、透明のマウスピースを交換しながら歯ならびを整える治療法です。透明のマウスピースを付けるため、周りから矯正しているのがわかりづらい点が魅力です。マウスピースの装着時間は22時間以上必要になりますが、食事や歯磨きの際には取り外しが可能なため、矯正中も患者さんの負担が少なく過ごしやすい傾向があります。

部分矯正は、奥歯を動かさず前歯だけを動かして歯ならびを整えるため、適応症が限られます。また、部分矯正では歯ならびの見た目をキレイにすることはできますが、噛み合わせの改善はできません。上下の噛み合わせに問題があるケースや、奥歯を動かす必要がある歯ならびの場合には、部分矯正は非適応となります。

なお、矯正費用を抑えるために部分矯正を希望される方もいますが、噛み合わせの問題があるにも関わらず部分矯正を行うと噛み合わせだけでなく身体のバランスが悪くなったり、元の歯並びに戻る「後戻り」といったトラブルの原因になります。

当院では、患者さんの健康を守るのも歯科医師の役割のひとつだと考えています。まずは、患者さんの話をしっかりと聞いてから、精密な検査を行い適切な治療法をご提案させていただきます。歯ならびについてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。